大角生誕ワンマン直前インタビュー公開!
2023年10月25日(水) 高田馬場CLUB PHASE
I’m RAISE CLUB大角を祝ってよ 5th
開催直前インタビュー
「2023年 大角龍太朗の今」
ここ最近のnuriéは、多くのイベントライブへの出演が発表され、12月にはニューシングル「冷凍室の凝固点は繋ぐ体温」のリリース、さらにこれまでに最多となる本数のツアーを控え、圧倒的に昨年よりも激動の日々を生きている。誕生日を前に毎年行っている、昨年と同じ質問に今の大角龍太朗がどう答えるのかというこのインタビュー。今年は全ての答えに迷いなく答えていた姿が印象的だった。
◆自分のこれまでの環境を変えたい
Q:今朝起きて最初にしたことは?
大角:毎朝、最初にすることはシャワーを浴びることなんですが、今日は本を読みました。
Q:現在のInstagramのフォロワー数は?
大角:3,454人です。
Q:今、気に入っているアーティストは?
大角:ASH DA HEROです。
Q:好きな映画は?
大角:最近、今敏監督の『PERFECT BLUE』の4Kリマスター版を観に、映画館に行きました。世界観はもちろん、アートを感じる表現が多くて、めちゃめちゃ良かったですね。今敏監督の『パプリカ』も好きで、自分自身が創作をするにあたってのインスピレーションに直結する部分が多い映画です。
――将来、自分で映画を撮ってみたいと思うことはありますか?
大角:映画ほどの長編を撮ってみたいとはあまり考えないですが、ショートムービーは作ってみたいですね。映画は撮るよりも演じてみたいです。演技をしたことはないですが、昔から興味があるものの1つです。
Q:今、音楽以外ではまっていることは?
大角:はまっているというと違うかもしれませんが、英語が話せるようになりたくて、勉強を始めました。まずは、英語を学べるアプリを使っているのですが、nuriéの活動が忙しすぎて、なかなか勉強する時間が取れないところが悩ましいですね(苦笑)。
――英語を学ぼうと思ったきっかけは?
大角:アメ村(大阪アメリカ村)にいると、外国人の方々がたくさんいるバーがあって、まるで海賊みたいに盛り上がっているので(笑)、そういう外国人の輪の中に混ざっていろいろ話してみたいなと思ったのがきっかけです。常々、自分のこれまでの環境を変えたいなと思っていて、その変化を起こす1つとして、英語の学習を始めました。
Q:明るいニュースは?
大角:めちゃめちゃ良いイベントにたくさん出演することが発表できたことです。
――ヴィジュアル系シーンでのメディアや大手事務所のイベントライブに出演することが増えてきましたが、それは、nuriéが昨年よりもこのシーンで、より注目される存在になってきたからではないでしょうか。
大角:純粋に嬉しいですよね。僕たちに声をかけてくれる先輩ミュージシャンや、メディアの方からいただいたご縁を、僕たち自身が背負っていかないといけないと考えていて。いただいてばかりじゃ意味がないと思うので、それを正しくこのシーンに繋いでいけるようなバンドになっていこうと思っています。
Q:音楽以外の目標は?
大角:音楽以外の自分のアートワークをもっと売っていきたいです。以前は自分が描いた絵を販売したりもしていたので、絵を描くことは再開していこうかなと思っていますね。将来的には展覧会もやってみたいです。
◆常に自分を更新し続けている
Q:ヴォーカリストとして最大の出来事は?
大角:常に自分を更新し続けていると思うので、これだ! という出来事がぱっと思い浮かばないのが本音です。今年はnuriéにとって最大の挑戦として、4周年のワンマンライブを新宿BLAZEで行いましたが、今はその時の自分をすでに更新しています。
Q:音楽業界をどう思いますか?
大角:この誕生日のインタビューを受けて、今年で3回目ですが、今までとは音楽業界の見え方が変わってきました。特にこの1〜2年で、ヴィジュアル系シーンを守っている人たちの偉大さを知ったことが大きくて。先輩たちの姿を見ていて、下の世代に与えてくれている人たちの思いをちゃんと僕らも繋いでいきたいという思いが生まれています。それから、12月6日に発売するシングル「冷凍室の凝固点は繋ぐ体温」から、初めてレーベルを通してCDをリリースするんですけれど、蓋を開けないとわからないことも多いので、今まですごく懸念していた部分もありました。けれども、「この人たちとだったら、一緒に音楽を発信したい」と感じる人に出会えているのも、音楽業界への印象という面では大きく変化してきたかと思います。
Q:努力する価値はありますか?
大角:あります。
Q:昨年より自信がつきましたか?
大角:全てに自信がつきましたね。
Q:1年前と違って重要になったことは?
大角:嫌なことをやり続けることですかね。どれだけ走っていても、ランニングが好きだという気持ちにはなっていません。そのランニングを毎日やっている。タバコを我慢して、禁煙もしている。英語の勉強もですが、新しいことを始めるって割と体力を使うんですよ。でも今は、そういうことをやり続ける大切さを感じています。
――嫌なことをやり続けることはとても苦しいかと思いますが、それでもやり続けようと思える何かがあるということですよね。
大角:そうですね。叶えたいことがあります。やりきってダメだったら納得がいくんですけど、やりきっていないのにダメだったときに、納得ができないなと思って続けています。単純に続けることによってプラスしかないので、やらない理由がないです。やらないと男が下がる感じがします(笑)。
Q:最も苦労していることは?
大角:昨年とはバンドの環境も変わりました。例えば、レーベルが付いたことによって、やるべきことも一気に多くなったり、スケジュールの過密さが昨年とは比べ物にならないです。 そんな日々の中で、バンドの勢いが加速していくこのスピード感に自分自身が振り落とされないように付いていくということの大変さを感じていますね。
Q:今の癒しは?
大角:やっぱりライブでいただくお手紙や、普段からSNSで届くメッセージは1番の癒しかもしれないです。
Q:今、何が欲しいですか?
大角:めっちゃいろいろありますよ(笑)。最近は、シャンプーとか、美容に関するアイテムにはすごくこだわっています。今、欲しいものの中で1つ選ぶとしたら、ビーチクルーザーという自転車がとても欲しいです。
Q:やってみたいことは?
大角:先ほどもお話ししたアートワークを売るということですね。音楽と違う表現で届けるということ。ファッションもグラフィックも、一点物も量産品も売りたいです。なぜ「売る」という表現に拘るかというと、値段は価値の基準だからです。買ってくれた人が値段以上の価値を感じてくれるためには、表現に手を抜けないですし、僕の表現を安く売るつもりもありません。それを徐々に始めてブランドというものを自分自身で確立したいです。ただブランドを立ち上げましたではなく、正しくブランドという言葉の意味を使うに値する存在として作り上げたいと考えています。もちろん、これも全てnuriéのためです。僕は全ての表現をnuriéに繋げるために生きています。
Q:もっと影響を与えられると思いますか?
大角:思います。昨年の自分とは全く違うので、今の自分だったら、人の心にも影響を与えていけると思います。
Q:1年前の自分にアドバイスをするなら?
大角:「1日をやり切れ」と言いますね。もっとできるはずだよとも言いたいですし。毎日ランニングをしていて気づいたんですけど、5キロを走る時間は、大体30分くらいなんですよ。「1日の中で携帯電話を触っている30分の時間があるんだったら、その30分をランニングに賭けてみたらいいよ」と伝えたいですね。自分の忍耐力をぶち上げることをやり続けろ、そして逃げ道を作るなと言いたいです。
◆負けるわけがない
Q:nuriéは1年後にどうなっていたいですか?
大角:最短の目標としては、今よりもライブの動員数を倍にすること。数字をちゃんとつけて、結果を見せていく。今年のnuriéの4周年のワンマンライブは新宿BLAZEで開催できて、もちろん良いライブをしたと思っていますが、もっとやれたはずと考えている部分もあります。来年の5周年のワンマンライブでは、間違いなく、今年の新宿BLAZE以上の景色を作り出していますよ。
Q:1年後の自分はどうなっていたいですか?
大角:今より1年分かっこよくなっていたいです。
――昨年は、「ライブ中に、頭が真っ白になって、言葉がこんがらがることがあるので、言葉を紡ぐという部分をさらに強化したいです」と話していましたが、これはその後どうですか?
大角:言葉がこんがらがることは、ほぼ無くなってきましたね。全部ランニングが自分に繋がってきているみたいなところがあって。ランニングをしていると、メンタルがぶち上がるんですよ。毎日ランニングを続けることで「俺は毎日やっているから、できないわけがない」という精神状態になってきています。毎日走っている自分が、対バン相手に負けるわけがないというマインドになってきているので、ステージに立っても、心に余裕ができるようになってきましたね。
Q:1年前と同じ質問に答えていかがでしたか?
大角:今、僕には全く不安はないのですが、今日のインタビューには上手く答えられていたかな? という不安があります(苦笑)。1年前からの変化として、明らかに付き合う人間が変わってきたんですよ。今までだったら「この人に嫌われないようにしよう」とかいろいろ考えていたんですけれど、正直もうそういうのはどうでも良くて。UVERworldの「シリウス」という曲の歌詞に「大事な人の言葉でしか傷つかない」とあって。本当にその通りだなと思います。だから、最近は、大切な人から厳しいことを言われたときは傷つけるけど、外野から何かを言われたところで、自分の人生には何の影響もないと思って生きていますね。
◆「明日もがんばろう!」と思えるようなライブ
Q:最後に、2023年の大角さんの誕生日を祝うワンマンライブに向けての意気込みをお願いします。
大角:今回のタイトルとなっている「I’m RAISE CLUB」には、自分ぶち上げクラブみたいな意味を込めています。“RAISE”には「上げる」という意味があるので、このライブで、全員が自分自身のメンタルを高めて欲しい。ライブが終わって、「明日は仕事に行きたくないな」という気持ちではなくて、「明日もがんばろう!」と思えるようなライブにしたいです。
――公演終了後には、ファンのみなさんと5キロ走る予定ですよね?
大角:ワンマンライブ後に走るっていうのは、なかなか痺れるものがあるので、それをファンの人たちにも一緒に体感してもらおうかなと思って決めたんですけど、今のnuriéのライブには、女性のファンの方が多いですから、お化粧とかもあるので、ぶっちゃけ参加してくれる人はいないだろうなと思っていたんですよ。ところが、ファンの方々が本気で参加の準備をしてくれていて、僕の倍くらい走って練習している子もいるようです(笑)。毎日走り続けている僕が負ける気はしませんが、もしも追い抜かれたとしたら、きっとファンのことを今以上に愛してしまいます。そこまで本気でトレーニングをして参加してくれたことが嬉しいですよね。当日、僕は「やれるならやってみろ!」と、強気で待っているので、あなたと走るランニングも楽しみにしています。
(文・武村貴世子)
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