廣瀬生誕ワンマン直前インタビュー公開!
2022年12月12日(月) 阿部野ROCKTOWN
nurié廣瀬生誕単独公演 はじめてのおたんじょう会
開催直前 インタビュー
「廣瀬彩人を知るためのキーワード 2022」
まもなく12月12日に誕生日を迎える、廣瀬彩人。ギタリスト、コンポーザーとして目覚ましい発展をしている彼をより知るために、キーワードを元に話を聞いた。そして、nuriéとして初めてとなる自身の生誕単独公演に向けての今の思いとは?
◆自分を表現できる唯一の武器
●家族
廣瀬:母と姉がいます。母はすごく真面目な人で、僕にとっては厳しかったです。何かを成し遂げても調子にのらないようにということもあったのでしょうが、褒めてくれるというタイプではなかったですね。バンドをやることには、今でも反対されています。割と押さえつけられてきたかもしれません。僕は自己肯定感が低いところがあるのですが、自分が家庭を持って、子どもができたりとかしたら、頭から否定をしない親になりたいと思っています。
●ギター
廣瀬:自分にとっての商売道具であり、自分を表現できる唯一の武器。ギターは、バンドの中でも目立つ楽器じゃないですか。でも僕の中ではそういう感覚とは違っていて、あくまでも曲の個性を引き出すためのツールだと思っていますね。正直に言うと、僕は自分のギターの音を、良い音と思っていないんですよ。最近、バンドの先輩などからも「良い音だね!」と言われますけど、「そうかな?」と感じている部分もあります(苦笑)。自分ではまだまだだと思いますが、褒めていただけることはすごく自信になりますね。ステージに立つ人間としてかっこいいなと憧れたギタリストは、MIYAVIさんとthe GazettEの葵さんです。
●犬
廣瀬:昔から好きなんですよね。なんでこんなに犬が好きなんだろうな? と考えたときに、例えば、犬の散歩をしている人を見かけると、その飼い主と犬の顔って似ていません?(笑)。僕もたぶん犬っぽい顔をしているので、親近感が湧くんだと思います(笑)。僕と似ている犬はチワワではないですよね(笑)。きっと僕は大型犬に似ていると思います。小学校のときに実家で犬を飼っていたことがあります。メスで名前はマロ。お姉ちゃんの友達の犬が子どもを産んで、引き取り手がいないから一匹預かってきたみたいな感じで飼い始めました。犬と暮らすようになってイメージと違ったのは、「犬ってこんなに寝るの?」ということです(笑)。もっとわちゃわちゃした動物だと思っていたら、本当によく寝ていました(笑)。犬はまた飼いたいですね。今度はゴールデンレトリバーを飼いたいです。
●食事
廣瀬:生きていく上で必要なことですけど、それ以上の価値があると思います。ご飯を食べている時はイヤなことも忘れられるじゃないですか。だから、手っ取り早く心が満たされる手段でもあるんでしょうね。僕はストレスを食にぶつけるタイプだと思うので、自分の気持ちがダメなときには、ラーメンとか揚げ物を食べるかな。好きなラーメン屋さんは、京都にある「博多長浜ラーメン みよし」。僕、エビフライがとても好きで、小学生の誕生日のときはエビフライを大量に揚げてくれて、食べていた記憶がありますね。
●プレゼント
廣瀬:もちろんプレゼントをいただけることは嬉しいんですけど、「僕なんかがもらってもいいんだろうか?」みたいな気を遣ってしまう自分もいます。プレゼントは、手紙、タバコ、洋服といったものいただくんですけど、nuriéのメンバーをドット絵にした、とても上手な絵やポストカードとかをいただいたりすると嬉しいですよね。今、1番欲しいものは、ダイソンの掃除機です(笑)。最近、新しい掃除機を買ったんですけど、吸引力が弱くて、綺麗に埃を吸い取れないことに、ストレスを抱えているんですよ(苦笑)。僕、掃除が好きで、部屋は毎日掃除機をかけますし、3日に1回くらいは床も拭きます。曲を作るときとか、部屋がぐちゃぐちゃだと集中できなくて。掃除をして部屋を綺麗にしてから曲を作り出すというのが毎日のルーティーンです。
●ファン
廣瀬:nuriéを支えてくれる方々ですね。どんな業界でも支えてくれる人がいないと成り立たないと思うので。だからといって、なんでもいうことを聞く人とは思われたくないです。その辺のバランスは難しいところがありますが、自分は良いライブをして、良い曲を書いて、ステージで元気な姿でギターを弾くことが、ファンに対して1番大事なことだと思っています。最近は、男性のファンもライブや撮影会に来てくれます。女性ファンが多い中で、男性のファンから「nuriéが好きです!」と言っていただけると、テンションが上がりますね。
●悩み
廣瀬:いろいろなことに悩んでいる気もするんですけど、でも実際一つひとつ見ていけば、些細なことだったりもするのかな? 最近『ダーウィン事変』という漫画を読んだんですけれど、主人公のチャーリーが、人間はなぜまだ起こっていないことに対して悩んだり不安になったりするの? といったセリフがあって。その言葉に、はっとしました。確かにそうだなと思いました。
◆今までのnuriéにないものを必死に生み出そうとしていた1年
●秘密
廣瀬:秘密は秘密です(笑)。今一つ、秘密を明かすとしたら、「生きてて偉い」の1番最後のサビの手前、ばーっと音が大きくなっていくところがあるんですけど、そこに実は、僕らが1年前に出演したアルルカン主催イベント「束の世界」(2021年11月14日、Zepp Hanedaにて開催)に出た時の、4人でのライブ映像から取り出した「透明に混ざる。」の演奏の音が逆再生で入っています。僕としては「生きてて偉い」という曲には、どこかで4人の音を入れたかったんですよ。おそらく、ベースの小鳥遊やひろが1番記憶に残っているであろうライブがあの日のライブだと思うんですよね。だからそのときの音を「生きてて偉い」に入れようと思いました。ファンの方からも、その音が入っていることに気づいたと言われたことはまだないです。わざわざ言うのもなんか違うなと思って、これまで黙っていました。
●色気
廣瀬:ステージに立つ人として、色気は絶対必要ですよね。色気って出そうと思って出せるものでもないのかなと思います。今まで1番色気があるなと思った人は、lynch.の葉月さんですね。アルルカン主催イベントに出演したときに、対バンでいらっしゃったんで、挨拶をさせていただいて、葉月さんを間近で見る機会があったんですけれど、「色気がすごい!!」と思いました。僕は、ステージと普段ではギャップがあると言われますけれど、それこそステージと普段が一緒ではダメだなと思うので、ステージの上ならではの目線や表情は意識しています。
●2022
廣瀬:年々1年が過ぎるのが早いなと思いますね。今年はnuriéとして、ライブ活動が復活するまでの期間がありましたが、曲のスタイルやライブ作りなど、今までのnuriéにないものを必死に生み出そうとしていた1 年だったかもしれないです。でもまだそれが実を結んだわけではないので、もやもやしたことが多かった1年かなと思います。今年がんばってきたことが、これから時間をかけて、結果を出していければいいですよね。
●大角龍太朗
廣瀬:nuriéの主役。「nurié=大角龍太朗」ですし、基本バンドのヴォーカルってそうあるべきだと思うんですよ。僕がnuriéの音楽やライブを、胸を張ってかっこいいよと言えるのは、彼が歌っているからです。
●染谷悠太
廣瀬:縁の下の力持ち。外からは見えない部分をがんばってくれている人。バンドの内側からじゃないとわからない苦労を彼が支えてくれている。そして、ドラマーとして誇りを持ってやっている人だなと思いますね。プレイヤーとしても上手いですし。悠太くんがドラムを叩いているから、曲を作っていてドラムを打ち込んだりしていても、これ難しそうだからやめておこうということが無くて。悠太くんのドラムだからこそ、曲を作るという意味でもストレスフリーにやらせてもらっていますね。
●誕生日
廣瀬:自分がバンドをやっていなくて、会社員とかだったりしたら、そこまで自分の誕生日に特別感は抱かないかもしれないですね。「年齢が一つ増えただけ」と思うタイプかもしれません。誕生日にたくさんの人に盛大にお祝いをしていただけるというのは、バンドをやっているからこそだと思います。実は前のバンドのときに、僕の誕生日ライブの日がガラガラだったんですよね(苦笑)。誕生日というと、真っ先にそのネガティブな思い出が出てくるので、今年の誕生日ライブはその記憶を払拭できるくらい、最高のライブにしたいですね。
●愛
廣瀬:僕は、人はもちろんあらゆる物事に対して、頭から否定しないということを大事に生きています。けれども、全てを肯定するのはたぶんきっと愛じゃないんだろうなとは思いますね。割となんでも受け入れるタイプの人間ではありますが、愛があるからこそダメな部分もしっかり指摘できるのが、愛なんだろうなと考えています。
●未来
廣瀬:未来のことって正直わからないですし、最近では、この先起こることに対して一喜一憂するのはあんまり良くないのかなと思うことがあります。僕は、未来よりも、今を見て生きていきたいです。
◆nuriéが音源を出す前に、ライブで新曲をやるのは初めての試みになります
Q:キーワードの質問に答えていただいてありがとうございます。ここからは12月12日の廣瀬さんの生誕単独公演に向けて聞かせてください。自身の生誕単独公演のタイトルを「はじめてのおたんじょうび会」にした理由は?
廣瀬:生誕単独公演は、誕生日のメンバーがタイトルを付けるんですけれど、かっこいい感じも違うなと思って。nuriéとして、初めての僕の誕生日のライブなので、もうこれは「はじめでのおたんじょうび会」しかないだろって思ってタイトルを決めました。全部ひらがなにしたのは、かわいいかな? と思ったからです(笑)。
Q:この日は「Room-6-」の衣装を着られるそうですね。
廣瀬:「Room-6-」の衣装を着てライブをしたことはないよな? とずっと思っていて。僕はこの衣装が好きで、このまま衣装を眠らせておくのだったら1回くらいはライブで着たいなと思っていました。生誕単独公演は、誕生日のメンバーのやってみたいことができる日ではあるので、メンバーに「Room-6-」の衣装が着たいんだけどと話したら、「全然良いよ!」とOKをしてくれました。「Room-6-」の衣装を着てのライブは、これが最初で最後になると思います。この日のセットリストも僕が決めているんですが、SEもいつもとは違う感じにしようと思っています。それから、新曲をやります。nuriéが音源を出す前に、ライブで新曲をやるのは初めての試みになります。
Q:最後に、廣瀬生誕単独公演に向けての意気込みをお願いします。
廣瀬:nuriéになってから僕の生誕ライブは初めてなので、自分がこうしたいと考えた内容が結果として良し悪しに出ると思うので、来てくれた人たちが「この日のセトリは良かった!」とか「この日に行って良かった!」と思ってもらえるような1日にしたいです。12月12日は、僕がステージに出てきた瞬間に思いっきり盛り上げてくれたら嬉しいです。
(文・武村貴世子)